師走に入り、周辺の山々も白く雪化粧する時期になりました。
森にすむ動物たちも冬ごもりのための準備に追われている頃でしょう。
昨年のこの時期は、木之本周辺でもクマの目撃情報が相次いでいたのを覚えていますか?
ブログにもこのような記事を掲載しています。
【きのもとだより】11月19日 クマは思ってたより身近にいる〜クマと人間の境界線〜
しかし今年はそのようなニュースをほとんど聞きませんし、全国的にもあまり話題になっていないと思います。
なぜなのでしょうか?
実際に森に一歩入ってみれば、すぐにその答えが見つかりました。
11月の中旬頃、木之本の裏山・田上山を歩いてみましたが、明らかに昨年とは森の様子が違い、足元にはぷっくりと丸々太ったドングリがたくさん落ちていました。昨年は、一生懸命探さないと見つからなかったドングリがたわわに実っていたのです。そして、田上山へ向かう道中にたくさんつけられたクマの爪痕も、今年は全く見当たりませんでした。
今年は、野生動物の秋の主食、ドングリなどの木の実が大豊作で、里山まで降りてこなくても十分餌が確保できたことがその理由と考えられます。クマなどの野生動物は、元々人間を嫌う動物です。餌が十分確保できれば、わざわざ人間の近くには出てこない動物ですので、今年の生態系は健康的だったと言えるのではないでしょうか。
木之本の背後に聳える田上山は、再来年の大河ドラマ「豊臣兄弟!」の舞台として、今後も多くの方が訪れることでしょう。
確かに、歴史好きな方にとっては、とても興味深い場所だと思いますし、木之本から気軽に登れる家族でのハイキングにはピッタリのコースだと思います。
とはいえ、クマなどの野生動物が活動する場であることには変わりありませんので、細心の注意をもって、ぜひ来年は田上山を楽しんでみてはいかがでしょうか。